武蔵とTOMO 兄弟の伝説 ブラザーズ・オン・ザ・リング
 筆者:不動 武
 第四章 武蔵流 釣りの幸福理論
 掲載日:2012/04/09    ページ: 1 2 3 
   「武蔵水族館」
大阪の泉州にある漁港へ武蔵氏と夜中にガシラ(カサゴ)を釣りに行った。あっという間に武蔵氏が7匹も釣っている。そして「サイズが小さい」と片端から、海に帰している。
2011年の暮には和歌山県の白浜まで行った。白浜のシンボルとも言える円月島の向いの小磯で釣った。武蔵氏は以前にここでブダイを釣ったこともあるという。因みにこの円月島から近い名勝白良浜は格闘家武蔵の修行の地でもある。
武蔵氏はガシラやベラを数匹釣り上げて、磯の潮溜まりの天然のプール(タイドプール)に入れて飼っている。この武蔵氏が作った「天然の武蔵水族館」は通りかかった冬休みの観光客、特に子供達には大人気で、みんな見たり触ったりして喜んで見ていた。この近くには昔からの立派な水族館があるのだが、タイドプールの「天然の武蔵水族館」の魚は魚種は少ないが触れるのだ。カメラマニアの方はその魚の写真を撮って喜んでいる。
タイドプールから離れた磯の先端では顔の側面迄、完全防寒具に身を固めた大男が必死に釣りをしていたが、顔が全部は見えないので「武蔵だ」とは気付かない。
その潮溜まり、武蔵水族館には良い型のガシラが入っていた。武蔵氏のお母さんの生まれた熊本の天草ではガラカブと言うらしい。
「お母さんの好物だから、食べていいサイズなら、お土産に持って帰る」と言っている。またガシラが釣れた、今度は少し小さい。武蔵氏は「これは小さい。可哀想だ。 ...(次へ)