武蔵とTOMO 兄弟の伝説 ブラザーズ・オン・ザ・リング
 筆者:不動 武
 第三章 武蔵流最強の「素」の哲学 〜「素」は人類を救う〜
 掲載日:2011/05/02    ページ: 1 2 3 
   「TOMOの一撃」
ところで、先日、武蔵&TOMOの感動的な引退試合が多くの素晴らしい仲間やファンに囲まれて、東京で開催されたが、ここでもまた「偉大なる母」初代さんの魅力的な独特の光景が見られた。
武蔵氏の引退試合 「武蔵vsTOMO」、兄弟対決である。
現役選手時代、試合数はそう多くない弟のTOMO氏であるが、そのTOMO氏の練習風景を頻繁に見ていた筆者は「もし例え対戦相手が世界的に有名なスーパーヘビー級選手であっても、TOMO氏が体重80キロの状態であれば、TOMO氏がリングに上がれば、試合の最終的な勝敗はともかくTOMO氏は対戦相手を一度はダウンさせる」といつも信じていた。
ある意味で、TOMO氏がもっとキックボクシングやK-1のリングに上がっていたら格闘技界の歴史は変わっていただろうと思う。だから、正直なところ「何故、この大スター選手になる可能性のあるTOMO氏と有名選手とのマッチメイクをしないのだろう?」と不思議に思っていた。「海外から物凄いテクニシャンの選手が登場する」などという発表を聞くと、筆者は「TOMO氏を対戦相手にあてれば良いのに」と、しょっちゅう思っていたものである。                    
果たして、この筆者が想像していたTOMO氏の実力を実証する光景は奇しくも武蔵の引退試合、「武蔵vsTOMO」の兄弟対決で実現することになる。1R、TOMO氏の右フックが武蔵氏の顔面に ...(次へ)