武蔵とＴＯＭＯ　兄弟の伝説　ブラザーズ・オン・ザ・リング 　筆者：不動 武 　序文 　掲載日：2010/06/21 　　　ページ：　1　2　3　4　5　 、一撃にして全日本の王者に駆け上がるＴＯＭＯ。ＴＯＭＯは身長一八七センチにして体重八十三キロというスタイルが影響して対戦相手に恵まれなかった。彼がキックボクシングの全日本王座を華麗に制覇しただけでも伝説になるが、もし彼が数多くの対戦者に恵まれていたなら、彼はまた数多くの伝説を残したであろう。Ｋ−１スーパーヘビー級の世界を日本人の体格で戦い抜き、二回の世界頂上決戦に立ち、ムエタイの世界チャンピオンでもあった武蔵の素朴過ぎる素顔と更にその奥にある深く強い優しさをもったその心。そして武蔵を支え続けたＴＯＭＯの現在、過去、未来、そして周囲の登場人物をこのコラムで紹介するので読んで頂きたい。あるトレーナーはこの兄弟を指して「格闘技界の天才兄弟」と呼んだが、人格の素晴らしさ優しさでも「天才兄弟」と言って差し支えない。その姿もこのコラムでは紹介したい。序文であるが故、私の言葉の前置きが長くなったが、今後は出しゃばらず、武蔵＆ＴＯＭＯのファンがテレビや試合の表面からは見えなかったその心と言葉、またこの二人に纏わる人々の心と言葉を視聴者の方々にダイレクトに伝えて行きたいと願っている。今回は序文であるため、著者の話が長くなってしまったことを視聴者の方々に痛切にお詫びする。